領収書の但し書きに「品代」が認められない理由とは?正しい記載方法例や注意点を解説

2026年3月31日

こんにちは。請求業務をかんたんにするクラウドサービス「MakeLeaps(メイクリープス)」事務局です。「領収書の管理方法を改めて見直したい」「領収書で『品代』と記載することが望ましいかを知りたい」こういった考えをお持ちの人はいないでしょうか。

この記事では領収書において「品代」と記載してよいかを悩む人に向けて、具体的な記載手段を解説します。結論からいうと「品代」としての記載は避けるのが望ましいです。その理由と正しい記載方法も合わせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

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領収書の但し書きとは

領収書の但し書きは、何の代金を支払ったかを明確にするために記入する項目です。但し書きが書かれていることにより、領収書が「正式なものである」と判断する目安になります。但し書きが書かれていないと、領収書を受け取った経理担当者はどの品目で経費の計上を行えばよいかわからず、混乱の元となります。また、処理の度に提出者に確認するのも手間でしょう。

但し書きは、一般的に領収書の指定部分に「〇〇代として」と記載します。「飲食代」「書籍代」など、支払者が何を購入したのか一目で分かるよう、具体的な記述が求められます。

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領収書の但し書きが必要な理由

領収書には、但し書きを記載する必要があります。その理由を3つに分けて解説します。

消費税の仕入税額控除を受けるため

消費税の仕入税額控除が適用されるためには、正しく記載された領収書の但し書きが必要です。課税事業者は、売上にかかった消費税額から支払った消費税額を差し引いて納税します。但し書きが不明確な場合、税務署から修正を求められる可能性があります。消費税の仕入税額控除が適用される領収書や帳簿の条件として、以下が挙げられます。

  • 課税仕入れを行った相手方の氏名または名称
  • 課税仕入れを行った年月日
  • 課税仕入れにかかる資産または役務の内容
  • 課税仕入れにかかる支払対価の額(消費税額の相当額を含む)

このうち、領収書に記載される但し書きは、「課税仕入れにかかる資産または役務の内容」に該当します。

経費として認められるため

但し書きは、経費が適切であるか判断できる有用な情報です。記載が曖昧だったり、不明確だったりする場合、会社の経費精算で却下される可能性もあります。個人事業主は、確定申告で経費として認められないことも考えられます。

不正利用や悪用を防止するため

記載が曖昧な但し書きは、取引の内容が正確に判断できません。そのため、本来の取引と異なる用途で経費処理されたり、悪意のある第三者が自身の経費に流用したりする危険性があります。領収書の項目を漏れなく正確に記載することは、自社や自身の事業をさまざまなリスクから守るために重要です。

領収書が効力を発揮するための要件

領収書がその効力を発揮するためには、いくつかの要件を満たさなければなりません。記載がなければ正確な効力を発揮しないこともあります。必要とされる項目は下記のとおりです。

  • 日付:代金を受け取った日付を年月日で記載
  • 宛名:支払者の氏名や企業名を正式名称で記載
  • 但し書き:提供した商品やサービスの内容を記載
  • 金額:実際に受け取った代金を税込金額で記載
  • 収入印紙:金額が5万円以上になると課税の対象となるため収入印紙を貼り付け
  • 発行者住所や氏名:サービス提供者の企業名や住所を記載

収入印紙以外は、どれも必須の項目です。

「品代」とは

「品代」は特定の商品やサービスを指す名称ではありません。書籍や文房具、OA機器など、幅広く使われています。領収書のスペースが不足している場合や、商品の購入に関連する支払いであるが、具体的な取引内容を明記しない場合などに用いられます。

領収書の但し書きにおいて「品代」が認められないことがある理由

領収書の但し書きにおいてよく使われる「品代」ですが、この記載が認められないケースがあります。その理由を詳しく解説するので、正しく領収書の但し書きを記載し、効力のある領収書を提出できるよう理解を深めましょう。

何の代金を支払ったかが具体的にわからないため

領収書の但し書きを記載する際には、品目や用途を具体的に記載する必要があります。「品代」のみの記載では、何の商品をどの目的で購入したのかがはっきりとせず、支出が会社の経費として認められるものであるかの判断が難しくなります。

「品代」との記載では経費処理できないこともあるため、経費として支払ったことを証明する領収書の役割を果たせるよう、内容を正確に記載しましょう。

税務調査で指摘が入る可能性があるため

「品代」が認められないことがある理由の1つは、税務調査で指摘が入る可能性があるためです。「品代」のみだと詳細がわからず、税務調査で「使途不明金が多い」と指摘が入る可能性があります。

そのような事態を避けるためにも、但し書きはできる限り具体的な記載を心がけましょう。何を購入したのかをひと目でわかるようにし、税務署から指摘が入らないようにする対応が大切です。都度必ず税務署からチェックが入るわけではありませんが要注意です。

正しい但し書き記載方法の例

正しい但し書きの記載方法としては、下記のような例が挙げられます。但し書きを記載する際の参考としてください。

  • 飲食店で支払った食べ物代など:飲食代、飲み物代
  • 本や雑誌:書籍代
  • ノートやペンといった文房具:文房具代もしくは消耗品費
  • 事務用品や日用品、オフィスの備品:消耗品費
  • チラシや求人広告費:広告宣伝費
  • インターネット料金や切手:通信費
  • 公共交通機関の料金やホテル宿泊費:旅費交通費
  • 取引先への贈り物など:ギフト代

どの項目をどのように記載すべきかを正確に把握しておきましょう。

「品代」と同じく「上様」の記載も避ける

領収書発行時には、「品代」と同じく宛名欄で使われることも多い「上様」の記載も避けるのが無難です。避けるべき理由を詳しく解説していきます。

領収書において上様が使われる理由

領収書の宛名書きに「上様」が使われる理由の1つは、相手の名前をそのまま記載することを失礼と捉える文化があったためです。江戸幕府において、将軍に敬意を表し「上様」と呼んでいたことに由来します。

また「上様」が用いられる理由として、上得意の客を意味する「上客」が由来となっている説もあります。

法律上は問題ないが「上様」を使うと宛名がわかりにくくなる

領収書の宛名として「上様」を使うのは、法律上の問題はありません。領収書が法的に認められるものであるか否かは法人税法や所得税法の規定により決まります。しかし、法人税法や所得税法などに「宛名欄に上様と記載されたことを認めない」という規定はないため、確定申告の際に「上様」と記載があっても問題になることは少ないのです。

税法上問題がないため、社内で使った経費を精算する際に宛名を重視するかどうかは事業主の意向によって異なります。内部ルールで禁止している会社もあり、対応方法はさまざまです。

但し書きを記載する際に気をつけたいポイント

ここからは、領収書の但し書きを記載する際に気をつけたいポイントを解説していきます。どのような点に注意すべきなのかをしっかりと押さえておきましょう。

内容をごまかさずに正確に記載する

但し書きを記載する際には、内容をごまかさずに正確に記載しましょう。事実と異なる内容の記入は、私文書偽造罪に該当する可能性もあります。後から指摘が入らないよう、正確に項目を記入してから保存することをおすすめします。

項目が複数の場合には最も高額な項目を記載

複数の商品をまとめて購入した際には、領収書の但し書き項目は代表的項目(最も高い項目)のみにしましょう。「〇〇(最も高い商品項目)+他」との記載方法が一般的です。

複数の商品をまとめて購入した際には、品目や使用用途がわかるレシートと合わせて提出・保存しましょう。経理担当者や税務署による確認時に、スムーズに内容を掴めるようにする対応が大切です。

品目や使用用途を具体的に記載する

領収書の但し書きを記載する際には、品目や用途をわかりやすくはっきりと記載することが大切です。正確に経費として支払ったことを証明することを重視し、領収書としての役割を果たせるようにしましょう。

「品代」や「上様」との記載では、どの目的で購入したのか、誰が購入したのかがはっきりとしません。法律と社内ルールに則り、正確な記載を心がけましょう。

但し書きの注意点

領収書の但し書きは、加筆したり、領収書を受け取った側が記載したりしてはなりません。上記2つを注意点として解説します。

但し書きの加筆は領収書の改竄になる

但し書きが記載されていない領収書を受け取ったとしても、加筆してはなりません。内容の改ざんを疑われて経費として認められない可能性や、私文書偽造に問われる場合があります。但し書きがない場合、支払い内容がわかる明細やレシートを添付するなど、社内でルールを決めておきます。

金銭を受け取った側が記載する

領収書を発行する権限は、金銭を受け取った側にあります。そのため、領収書の但し書きも、金銭を受け取った側が記載しなければなりません。金銭を支払った側が事前に領収書を準備したり、代わりに記載したりする行為は禁止されています。

領収書の保管期間は原則7年間

領収書は、税務調査で適正な経費の証明となる重要な書類です。法人の場合、確定申告書の提出期限の翌日から原則として7年、個人事業主は、5年の保管期間が定められています。繰越欠損金控除制度により、欠損金額が発生した事業年度に青色申告書を提出した法人は、その年の領収書を10年間保管しなければなりません。

繰越欠損金控除制度は、赤字を出した企業は、その赤字(欠損金)を翌年以降に繰り越して、黒字と相殺できる制度です。電子データとして保管する場合も、期間は紙媒体と変わりません。

※参考:記帳や帳簿等保存・青色申告|国税庁
※参考:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁

まとめ

この記事では、領収書の但し書きについて、なぜ「品代」や「上様」が望ましくないのかを解説してきました。事務処理を円滑に進めていくためにも、記載項目をとにかく正確なものとすることを心がけましょう。領収書や請求書などの各種書類の作成はミスが起こりやすく、担当者の負担が大きい業務です。これらの書類を電子化することで、業務効率化、コスト削減が実現します。

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